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個別記事の管理2012-10-08 (Mon)
 先日、ブリヂストン美術館に行ってきました。

 観てきたのは、こちらです。 


 ドビュッシー 、音楽と美術 ー印象派と象徴派のあいだで


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 クロード・アシル・ドビュッシー(1862-1918)は、19世紀末から
 20世紀初頭にかけて活躍したフランスを代表する音楽家です。

 その作品は、伝統的な楽式・和声を超えて、自由な音の響きを重視した
 感覚的な印象を表現する革新性によって知られています。
 
 音楽史上でドビュッシーを最初に「印象派」と呼んだのは、1888年末の
 フランスの音楽アカデミーでした。ドビュッシーの2番目のローマ留学作品を
 おとしめることが目的だったようです。

 かならずしも美術史上の印象派との関連からそう呼んだのではなく、
 アカデミックな伝統的手法を無視した作曲態度を非難するためだったのです。
 印象派の画家たちにとってはむしろ名誉なことだったでしょう。
 
 現在の音楽史の通説では、ドビュッシーは象徴派に位置しています。

 歴史的な流れからすれば、美術の場合も音楽の場合も、印象派のつぎに
 登場するのは象徴派です。印象主義によって写実主義が完成したと考えるならば、
 その後を行く前衛芸術は反写実主義を標榜せざるをえません。

 象徴主義はその急先鋒のひとつです。しかし、印象派の代表者モネの例に
 みられるように、印象主義を究極的な地点にまで追求すると象徴的な表現に
 到達します。

 つまり、印象派と象徴派とは、反発する面と通底する面があるのです。
 画家のワシリー・カンディンスキーは、ドビュッシーについて、
 つぎのように記しています。


 「ドビュッシーのように最も現代的な音楽家たちは、おおむね自然から
  印象を借り出してきて、それを純粋に音楽的な形式をとった精神的
  イメージに変容させる。そのためドビュッシーは往々にして印象派の
  画家たちと比較された。

  印象派の画家と同じ方法で、彼は自然を自由に翻案して、極めて個性的な
  曲を作る、と主張されているのだから。しかし、この定義だけでドビュッシーの
  重要性を説明できると言い張るのは無理があろう。

  印象派とのこのように共通点があるものの、彼は心の内側にあるものと
  切に向き合ったのであって、そのため、作品の中には、現代人の魂の
  ひび割れた音、そのあらゆる苦悩と神経の慄きの音をすぐさま聴きとる
  ことができる。」

  ~カンディンスキー『芸術における精神的なもの』1912年より~


 (以上、美術展サイトより転載)



 ドビュッシーに所縁のある芸術家の作品が一堂に会していましたが、
 その中でも、私が観たかったのは、モーリス・ドニの作品でした。

 以前、都内で開かれたモーリス・ドニ展を観に行って以来、私は彼の絵の
 ファンになり、そのドニの『ミューズたち』という絵も観られるということでしたので、
 それを観るのが、今回の目的のひとつでもありました。


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 これは、思っていたよりも大きい絵でした。

 ドニは、ゴーギャン(最近ではゴーガンって書かれること多いですね)に
 影響を受けた画家なのだそうですが、ゴッホファンの私としては、
 ゴーギャンに対してはいろいろと複雑な思いを抱えていたりするのも
 正直なところで。。。(苦笑)

 でも、そのゴーギャンの影響を受けたドニの絵が大好き。。。というのも、
 なんとも不思議なことだなぁ。。。なんて思ったりもします。


 ドニの他にも、アンリ・ルロールやエドワード・バーン=ジョーンズなどの
 素敵な絵がありましたが、それはまた時間がある時に記事にしたいと
 思います。

 あと、モネやルノワールもありました。

 モネの絵って、やっぱり生で観ると違いますね。。。

 絵は、モネに限らずみんなそうなのですが、でも特にモネの絵って、
 写真で観ると、そのすごさはほとんど解らなくなってしまうものだなぁ。。。と、
 家で図録を見ていたら、しみじみ思いました。

 実際に観た絵とは、そこにある「光」がやっぱり全然違うのです。。。


 ドビュッシーと言えば、私はまず『牧神の午後への前奏曲』が浮かんで
 しまいますが、それをバレエ化したニジンスキーの写真の模写なども
 展示されていました。


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  (この写真はなかったです)


 以前、テレビの音楽番組で観たことがあるのですが、、、

 牧神の午後への前奏曲の主題には、「悪魔の音程」(diabolus in musica)と
 いうものが使われているのだそうです。これは、非常に音程をとりづらい音の幅を
 使うことのようなのですが、それによって、つかみどころのない、
 曖昧な感じのする世界を表現することが出来るのだとか。。。

 ちなみに、この曲の中で使われているその音階は、ド♯とソなのだそうです。

 それをフルートという楽器を使って演奏することによって、
 さらにその惑う感じを強調することができるのだそうです。。。

 フルートでド♯を出そうとすると、どうしても音が不安定に
 なってしまうのだそうですが、ドビュッシーはそれも意図的に
 効果的に使ったらしいと。。。そんな風に言われているのだそうです。


 ドビュッシーはサティと共に、かなり「怪しい」作曲家ですから(笑)

 音の魔術に関しても、詳しかったのではないのかな。。。なんて。。。
 つい、そんな憶測をしてしまいますね。。。

 
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個別記事の管理2012-10-09 (Tue)
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 『夢』(Dream) 国吉康雄 1922年


 先日の「ドビュッシー展」に行った時に、最後の部屋に飾られていた
 1枚です。

 これも思いきり異次元の世界だなぁ。。。と思いながら、なんとなく
 引きこまれてしまった絵でした。


 あとで図録で確認しようと思ったらこの絵は載っていなくて、
 ポストカードを探してもなくて、どうしてだろう?と思ったら、どうやら
 最後の部屋にあった絵は、ドビュッシーとは関係なく、ブリヂストン美術館
 所蔵の絵だったようで。。。

 ・・・ということは、この絵は、あそこに行けばいつでも観れるという
 ことなのね。。。と、ちょっとホッとしたというか何というか。。。


 「国吉康雄」という画家のことは全く何も知らなかったので、少し
 調べてみたら、こんなサイトにあたりました。


 国吉康雄の作品


 この『夢』という絵について、上記サイトから転載です。

 国吉康雄はやはりアメリカの画家であったということがいえるだろう。
 この「夢」でも、モティーフをパッチワークのように並べる児童画のような
 描き方にもかかわらず、油絵具をカンヴァスに馴染ませるテクニックは
 日本の油彩画家とは明らかな違いがある。

 明治に入って膠から油を使う絵画に転向した日本の画家たちの作品が、
 完成後次第に艶やかさや伸びやかさを失っていくのに比べ、400年以上の
 油彩画の歴史を持つヨーロッパやアメリカの画家たちは油絵具の美しさを
 保ち自在に扱う手技を身体で憶えてしまっている。

 多くのアメリカ人が国吉の作品に東洋的な要素を見い出していたのと反対に、
 我々は日本人にはなかなか持ちえなかった欧米の美術の末裔の姿をアメリカで
 美術教育を受けた国吉に感じとってしまうのである。

 生涯を通じて2つの祖国の間で揺れ続けた国吉だが、画家としては明白に
 アメリカ人であったことを、32才の時に発表されたこの作品で確認することが
 できるのである。(石橋財団ブリヂストン美術館 学芸員 貝塚健)



 西洋人は東洋に憧れ、東洋人は西洋に憧れる。。。

 その2つが混ざりあったものって、なんとも言えない不思議な雰囲気を
 醸し出したりしますよね。。。


 Secret Garden: 'The Dream'
 
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個別記事の管理2012-10-10 (Wed)
 相変わらず、デアゴスティーニのバレエDVDコレクションは継続して
 いるのですが、このところ、全然観ていませんでした。

 気分が乗らなくて。

 昨日、久しぶりに一番新しいDVDを観てみました。


 
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(2008/11/24)
Roberto Bolle

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 スカラ座の『チャイコフスキー・ガラ』

 これは元々は輸入盤でしか手に入らないもののようですね。
 公演は、2007年の大晦日の夜に行われたものです。


 『白鳥の湖』の第3幕の舞踏会の場面を中心にして、そこに
 オーロラ姫のローズ・アダージオ、『くるみ割り人形』のグラン・パ、
 あとはこれも眠りから、青い鳥のグラン・パ。。。が踊られています。

 オーロラ姫もクララもフロリナ王女も、みんな王子の結婚相手選びの
 舞踏会の招待客。。。という、妙に不自然な構成ではありますが(笑)
 チャイコフスキーのガラ・コンサートですものね。

 それとこの下地とされている『白鳥の湖』は、私の大好きなブルメイステル版
 だったのは、嬉しかったです。

 オデット・オディールを踊っていたのはポリーナ・セミオノワでしたが、
 黒鳥のグラン・パは、やっぱり私は、こっちの音楽のほうが断然好きです。

 オディールのソロも、だいたい大きく二つのパターンに分かれますが、
 それも、この版で使われる音楽のほうが怪しくて好きです。

 ただ、これはうろ覚えなのですが、、、
 子供の頃に聴いていた『白鳥の湖』の全曲盤では、このオディールの
 ソロに使われる曲は、王子の花嫁候補の王女たちの踊りのひとつだった
 ような気がするのです。。。

 6人の花嫁候補、全員にソロの曲があったのだったような。。。?

 それがチャイコフスキーのオリジナルスコアなのかな?とも思うのですが、
 そのあたり、あやふやです。


 でも、もしあの王女たちが一人一人全員ソロを踊ったのだとしたら、
 全体が長くなりすぎてしまって、やっぱり現代人は観ていて飽きて
 しまうかもしれませんね(苦笑)


 スカラ座は、、、
 正直に言うと、踊りのレベル的にどうなんだろう?という印象が
 私の中にはあるのですけれども、その中でやはり、ポリーナ・セミオノワは
 全然違っていました。

 踊りも、オーラも何もかも。。。

 さすが、マラーホフに発掘されただけのことはありますね。


 こういう「違い」って、どこから来るんだろう。。。って。。。

 やっぱり私は、観ているとついつい、そういうことばかり
 考えてしまうのでした。。。


 これは、白鳥ではないのですが、ポリーナというとやっぱりこの動画が
 浮かんでしまいます。。。


 
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個別記事の管理2012-10-11 (Thu)
 ドビュッシー展に行った時、『ぺレアスとメリザンド』というタイトルが
 すごく気になっていました。

 そこには、その舞台用の衣装や舞台装置の絵コンテのようなものもたくさん
 展示されてしました。

 
 『ペレアスとメリザンド』のオペラのDVDは家にあることはあったのですが、
 観たことはありませんでした。

 我が家には、オペラのDVDはたくさんあるのですが(両親も好きですし)
 私自身は、オペラを観るにはかなり気合がいるのです^^;

 途中で眠くなってしまうから。。。


 でもこの流れだし、勢いに乗ろうと思い、早速鑑賞することにしました。


 
ドビュッシー:歌劇《ペレアスとメリザンド》全曲 [DVD]ドビュッシー:歌劇《ペレアスとメリザンド》全曲 [DVD]
(2006/06/07)
ハーグレイ(アリスン)、アーチャー(ニール) 他

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 これは、あの『青い鳥』で有名なメーテルリンクの戯曲をもとにして、
 ドビュッシーが創ったオペラです。

 
 ペレアスとメリザンド


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  1902年の初演時にメリザンドを演じたメアリー・ガーデン


 フォーレが作曲した『ペレアスとメリザンド』の組曲のほうは、今までも
 聴いたことがあり、好きだったのですが、ドビュッシーのオペラは
 その音楽すら、聴いたことがありませんでした。

 なので、眠くなること覚悟で観はじめたのですが、その感想は、、、
 すごく面白かったです。。。

 なんというか、、、
 ファンタジーの匂いがプンプンしてくるようなオペラでした。。。

 幻想的、、、淡い感じ。。。というのかな。。。


 フランス語の持つ雰囲気が、そういったものを醸し出すことに
 一役買っているような気もするのですが、でも、ドビュッシー自身は
 こんな面白いことを言っていたようです。。。


 「私はきわめて自発的に、かなり稀であるとおもわれる一つの方法を
  用いました。すなわち沈黙を(笑うなかれ)表現の原動力として!・・・」


 4幕の第4場。。。

 ペレアスとメリザンドが愛を告白し合うとき、オーケストラが一瞬
 その演奏を止めるのです。。。


 沈黙、、、静寂。。。


 一瞬、、、思考停止してしまうみたいに。。。


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個別記事の管理2012-10-22 (Mon)
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 『晩鐘』 ジャン=フランソワ・ミレー 1857-59年


 この絵は、ミレーが幼い頃、祖母から、、、

 「夕刻の畑で鐘の音に合わせて死者のためにアンジェルス(天使)の祈りを
  しなさいね。。。」

 ・・・と教えられたことがもとになって描かれた絵なのだそうです。。。


 「農民画家」と言われていたミレーは、その名の通り、自身も農民出身で、
 この絵もそうですが、有名な「落穂拾い」とか、、、

 「額に汗して働く人達」の絵をよく描いていた画家でしたね。。。


 ミレーには、今まであまり興味を持ったことはありませんでした。。。
 ゴッホが敬愛していた画家だった。。。と思っていたくらいで。。。

 なので、彼の絵をじっくり観ることもほとんどありませんでした。


 でも先日、ミレーについて取り上げていた番組を見て、そこで彼の
 人生の一端を垣間見た時、、、途端に関心が湧いてきました。。。

 ゴッホがなぜミレーを尊敬していたのか、、、
 それがよく解ったような気がしました。


 画家ってやっぱり、私はその人の人生に興味を持ってしまう。。。

 そしてそういうのって、、、絵に出ますよね。。。


 Secret Garden 『Make A Wish』
 
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