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エヌマ・エリシュ 2 (メソポタミア)

 05,2010 12:41
 エヌマは「時」で、エリシュは「天」という意味だそうです。

 なので、「エヌマ・エリシュ」とは。。。

 「高きにありし時」(本当は高きにありし~の時)

 という意味になり、神話の最初の言葉。。。


 アッカド語のテキストは紀元前十二世紀のバビロニアの
 ネプカドネザル王以前に成立したようですが、
 最古のものはシュメールにあった可能性があるそうです。
 ヘンリー・レイヤードがニネヴェのアッシュルバニパル
 書庫の遺跡で発見しています。


 以下はウィキからのコピー


 「エヌマ・エリシュ」

  エヌマ・エリシュ(Enûma Eliš)はバビロニア神話の
  創世記叙事詩である。

  アッシュールバニパルのニネヴェ図書館より発掘され、
  ヘンリー・レイヤード(Henry Layard)によって修復された。
  7つの粘土板にアッカド語で刻まれており、その文章量は
  7つを合計して約1,000行(1枚に115~170行)に及ぶ。

  第5板の大部分は欠落しているが、それを除けばテキストは
  ほぼ原型をとどめている。第5板の複製は、トルコのハラン遺跡
  から発見された。

  この文献は、マルドゥク神が中心にすえられ、人間は神々への
  奉仕のために存在しているといった、バビロニア人の世界観を
  理解するうえで重要なものである。書かれた当初の目的は
  神話の記述にはなく、バビロンの都市神マルドゥクが他の都市の
  神に比べ優越していることを示すためであった。

  エヌマ・エリシュは、バビロニアやアッシリアにおいて、
  さまざまな翻訳・複製品が発見されている。
  アッシュールバニパルの図書館のものは紀元前7世紀に
  さかのぼる。

  内容そのものは、バビロニア王ハンムラビがメソポタミアを
  統一し、都市神マルドゥクの地位が向上した、紀元前18世紀に
  成立したと考えられている。紀元前14世紀から12世紀に
  成立したという説もある。


 2010040516225744c.jpg
  *マルドゥクと竜



 天にも地にもまだ名前がつけられていなかった頃
 すなわち世界がまだはっきりした形をとっていなかった頃
 ただ男神アプスー(淡水)とムンム(霧の姿をした生命力)
 女神ティアマト(塩水)だけがいました。
 ティアマトはすべてのものを産んだ母神だとも言われています。

 この原初世界でアプスー(淡水)とティアマト(塩水)が
 混ざり合って、神々が生まれはじめました。

 まず男神ラフムと女神ラハムが生まれました。

 この二柱の神はたちまち大きくなり、この二神から次には
 アンシャルとキシャルが生まれ、アンシャルとキシャルは
 アヌ(天神)を生みました。

 このアヌからはヌ・ディン・ムド(創造者)と呼ばれた
 エア神が生まれましたが、エアは知恵も力も優れており、
 神々のだれもエアにはかないませんでした。

 こうして神々の数が増えてくると、しだいに群れをなし
 大さわぎをはじめました。

 ティアマトは我慢しましたが、アプスーは不愉快に思い、
 家来のムンムと共にうるさい神々をどうするか相談しました。

 この相談に気付いた知恵の神エアは、呪文を唱えてアプスーを
 眠らせ、身に付けている冠と輝く衣服などを取り上げ、
 自分の身につけるとアプスーを殺し、ムンムをしばって
 閉じ込めました。

 エアは原初の淡水の海(アプスー)の上に自分の住まいを建てて
 それを<アプスー>と名づけ聖所と定めました。

 しばらくしてエアの妻ダムキナは身ごもり、マルドゥーク神が
 生まれました。

 エアはことのほか喜び、普通の二倍の能力を与えたので
 この神の目は四つ、耳は四つあり、口を動かすと火が燃え
 たくましいその体は光り輝いていました。

 大神のアヌは遊び道具として四つの風をマルドゥークに与えると
 マルドゥークは土くれをつくり、つむじ風たちに運ばせて
 アシの沼地をつくり出し、ティアマト(塩水)を濁らせ、
 不愉快にさせました。

 他の神々もこのことを不愉快に思い、ティアマトに言うには

 「アプスーが殺されたとき、あなたは何もしませんでしたね。
  マルドゥークの四つの風のために我々はゆっくり眠ることも
  できません。ぜひ仇をうってください。」

 ティアマトはこの言葉を受け入れ、マルドゥークに対抗できる風と
 怪物‥ムシュマッヘー(七またの大蛇)、バシュム(毒蛇)、
 ムシュフッシュ(サソリの尾をした龍)、ラハム(海の怪獣)、
 ウガルルム(巨大ライオン)、ウリディンム(狂犬)
 ギルタブリル(サソリ人間)、激しい嵐、クリール(魚人間)、
 野牛をつくり、また息子のキングを軍勢の司令官に任じました。

 そして彼に天界の至上権を表す<天命のタブレット*1>を与えました。

               *

 ティアマトとその味方が戦いの用意をしていることは、
 じきに知恵の神エアの耳に届きました。

 エアは祖父アンシャルのところへ助けを求めに行くと
 アンシャルは困惑し、しばらく考え込んだ後に言うには

 「この危機を乗り切ることができる者、
  それはマルドゥークをおいてほかにない!」

 エアの息子であるマルドゥークは喜んで引き受け、
 これこそ力を試し、天上界で勢力をうる機会と考えて
 言うには

 「もし私が大洪水を起こす竜(ティアマトは大きな竜でもあった)を
  捕らえ、あなた方の命をお助けできたならば、私に<天命>を
  授けてください。
  それによって私は、神々の集会で最高の位置につき、私の命令は
  至上のものとなるように!」

 マルドゥークの頼みを聴くとアンシャルは、父母神ラフムとラハムや
 その他の神々に今までの経緯を伝え、神々は、マルドゥークに
 <天命>を授けることにしました。

               *

 マルドゥークは、弓と矢および三つ股の鉾をとり、稲妻と燃える炎を
 とりティアマトを捕らえるための網を手に持ちました。

 また、東西南北の四つの風、砂嵐や雷雨のような七つの恐ろしい風を
 用意しました。

 マルドゥークは四種類の嵐の怪物…<殺し屋>、<容赦ないもの>、
 <怒涛のように押し寄せるもの><翼のあるもの>がひく車に乗り、
 それらは口から毒の泡をはき、見るからに恐ろしい光景でした。

 彼は鎧と長衣を身につけ、口には呪文を唱え、頭からは神聖な
 怖るべき光を発していました。

 そして両者の戦いが始まりました。

 マルドゥークは恐ろしい風をティアマトに向けて放つと
 ティアマトはこれを飲み込もうと口を開きます。

 荒れ狂う風はティアマトの腹の中に入り、これを
 大きく膨らませました。

 その時、マルドゥークは矢をティアマトめがけて放つと
 腹が破れ、矢は心臓にあたり、ティアマトは倒れました。

 ティアマトが殺されると、その仲間は恐れおののき
 マルドゥークに捕らえられてしまいました。
 司令官キングも縛りあげられ、マルドゥークは彼から
 <天命の書板>を取り上げて、自分の胸につけました。

 それからマルドゥークは大女神ティアマトの死骸を眺め、
 まず頭骸骨を打ち砕き、それから体を二つに切り裂き、
 一つを天に持ち上げて、天として張りめぐらしました。

 海の女神ティアマトの体には大量の塩水が含まれているので、
 マルドゥークは番人をおき大雨にならないように、
 水の流出を監視させる事にしました。

 次にマルドゥークは、ここに天の大神殿エ・シャラを建てさせ
 三柱の大神アヌとエンリルとエアを、それぞれ適した場所に
 住まわせました。

 つまり天、空(大気)、アプスー(天水)がそれです。

 それからマルドゥークは天体をつくり出して天におきました。

 まず彼は、天に神々の似姿としての星々と星座をおき
 一年を定め、十二の月にそれぞれ三つずつ、つまり三十六の
 星座を定めました。

 それから天にアヌの道、エンリルの道、エアの道の三つの
 領域を設け、天の東には太陽の入口、西には出口をつくりました。

 次にはティアマトの体からつくった天の内側に月神シンをおき、
 夜の飾りとしました。

 月神シンは、月の初めには冠の形をし、だんだん角の形になり
 満月の時には太陽神シャマシュと向かい合いになり、
 また欠けてもとに戻ります。

 月神シンが再び太陽神シャマシュと向き合いになるのは、
 二十九日目です。

 次にマルドゥークはティアマトの水分を集めて雲をつくり、
 雨や霧もつくりました。

 次には、ティアマトの頭を取り、これで山をつくり出し、
 地下水から川を流れ出させました。

 またティアマトの両目からは、ブラヌン(ユーフラテス)川と
 イディグラト(ティグリス)川が流れ出るようにしました。

 ティアマトの乳房だったところには、特別に大きな山をつくり
 そこから豊かな水が湧き出るようにしました。

 マルドゥークはティアマトの尾の部分をひねって
 天の<結び目>につなぎ、次にティアマトの下半身で
 地をつくりました。

 こうして天と地の創造がすむと、マルドゥークは地上に
 聖殿を建てて祭式を定め、キングから取り上げた
 <天命のタブレット>をアヌ神に戻しました。

 マルドゥーク側の神々、すなわちラフムとラハム、
 アンシャル、アヌ、エンリル、エア、そして彼の
 母親ダムキナたちは大いに喜び、天の神々はすべて集まりました。

 そしてマルドゥークのまえに平伏し、これこそ我らの王と叫びました。

 マルドゥークが口を開き、言うには

 「あなた方の住む神殿エ・シャラに対して、
  下界にも立派な神殿を造営したい。
  そこに祭式の場をつくり、私の王権を末永いものにしたい。
  神々が集会にやってくる時、そこは神々の安らぎの場と
  なることだろう。
  私はそこをバーブ・イル(神の門。バビロン)と
  名づけることにしよう。」

               *

 またマルドゥークはティアマト側の神々を集め、言うには、

 「ティアマトをそそのかし、戦いを引き起こした者は誰か。
  その者を引き渡せば、他の者たちは許されるだろう」

 この言葉を聴いた神々が、天地の神々の王であるマルドゥークに
 答えて言うには

 「ティアマトをそそのかし、戦いを引き起こしたのはキングだ。」

 そしてマルドゥークはキングの血から、最初のアメール、
 すなわち人間をつくりだしました。

 人間たちは訳が分からぬままに、マルドゥークの考えに従って
 神殿の建設にたずさわることになります。

 マルドゥークは、その言葉どおり、神々の居場所を上界と
 下界に分けることにし、上界に三百柱、下界に三百柱、
 合わせて六百柱の居場所を決めました。

 神々が口を開いてマルドゥークに言うには

 「我らの主よ、ありがとうございました。
  我らはこれから、安息のための聖所をつくることに致します」

 マルドゥークがこれを聴いて喜んで言うには

 「そうだ、バーブ・イル(バビロン)を建てて、
  プラック(聖所)と名づけるがよい。」

 すべての神々は働き始め、一年目には煉瓦をつくり
 二年目にはエ・サギラ神殿を築き上げました。

 また、ジッグラト(いわゆるバベルの塔)を天高く築き上げ
 そこにマルドゥーク、エンリル、エアの神殿を設けました。

 エ・サギラ神殿ができあがると、次にはすべての神々が
 自分の聖所を建て、それからマルドゥークは祝宴を開いて
 父祖の大神たちを招きました。

 それからエ・サギラ神殿で祭式が行なわれ、あらゆる
 お告げがきめられ、すべての神々の役割が定められました。

 マルドゥークは、彼が念入りに仕上げた弓をとり、
 これを大神たちに見せました。

 アヌがそれを手にとり、神々たちにむかって言うには

 「これは私の娘、その名は<背高き木>、<征服者>、
  そして<弓星>であり、私はこれを天空に輝かせよう。」

 そして大神たちはこれを天空のどこにおくかを決めました。

 大神たちはマルドゥークを褒めたたえ、彼を天と地の
 神々の主と定めました。

 アンシャルが言うには

 「主の命令には上界でも下界でも従順を。
  主の支配は最高のものたらんことを。
  主の功績は語りつがれるべし。
  主の父祖たちに絶えない供物を。
  人間たちが主をかしこみおそれることを。
  奴隷たちが神を忘れぬことを。
  神と女神に供物が捧げられんことを。
  彼らが神々の地をすぐれたものとせんことを。
  人間たちが神々に仕えんことを。」

 そして言うには、

 「さあ、主を五十の名*2で呼ぼう。」

 そして、五十の名でマルドゥークを呼び、褒め称えました。



  *1 天命のタブレット…神々の主権者の伝統的象徴とされ、
    それを手に入れることが主神になるための要件だったらしい。
    主神はそれに裏付けられて神々をはじめ万物の天命を定めた。
    しかし主神の承認には神々の合意が必要とされる

  *2 五十の名…ルガルドゥルマハ(ドゥルマハ:天の第一級地帯の主)、
   ルガルデイ・メル・アン・キ(天地の神々の王)、ギビル(火神)など

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