スポンサーサイト

 --,-- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

女性と牛

 05,2013 09:47
 
洞窟のなかの心洞窟のなかの心
(2012/08/02)
デヴィッド・ルイス=ウィリアムズ

商品詳細を見る



 今日、ドイツのマルクス主義の美術史家であるマックス・ラファエルの名が、
 人々の口の端にのぼることはめったにない。せいぜい、アンドレ・ルロワ=グーランとか
 アネット・ラマン=エンペレールの構造主義考古学の源泉に位置づけられる思想家として、
 みじかく言及されるぐらいである。

 この二人の研究家が、後期旧石器時代の芸術研究でなした多大な学問的な貢献について
 吟味する前に、ラファエルを現代によみがえらせることもまた必要である。

 <中略>

 考古学におけるラファエルの構造主義的な貢献を、彼が社会理論を応用したことへの
 評価を抜きにして理解することはできない。社会の本性こそが、畢竟、彼の思考の基盤であり、
 <起源の泉>だったのである。



 ・・・というように、ルイス=ウィリアムズさんは、マックス・ラファエルと
 いう人の思想に、強い共感を持たれているようでした。

 ですので私も、このマックス・ラファエルについては、少し興味があるのですが、
 彼についての日本語の資料があまりにもなさすぎて、途方に暮れました。。。

 やはり、日本ではほとんど知られていないのですね。。。

 それでも、なんとか少しだけ見つけた資料があったので、それはまた
 時間のある時に、ゆっくり読んでみたいと思います。

 この本の中では、こんな風に書かれていました。


 ラファエルが主張するところによれば、巨大なバイソンと対峙する細身の雌鹿は
 「・・・女性的なやさしさと男性的な威容との対立」として読みとることができる。
 この対立(女性:男性)は、したがって「普遍的な人間的意味」を獲得する。

 ラファエルは、この二元的対立を、記号の解釈にも応用した。
 彼はある一組の記号群を、男性性を表象するものとして識別した。すなわち、
 「矢尻、ファロス(男根像)、殺害の行為、死」。その一方で彼は
 「女性性、女の人、子を産むこと、命」という記号群も発見した。

 ラファエルが「悲劇的な二元論」と呼ぶ事態に直面して、後期旧石器時代の芸術家は、
 「この対立を調和させるという使命にしかと向き合っていた。」後期旧石器芸術の
 「メッセージ」は、生産と再生産を繰り返し、様々な記号論的な対立と調停のあり方
 によって変容させられた。

 このような考え方は、完全に構造主義的な立場のものであり、レヴィ=ストロースの
 仕事の先駆けをなすものだった。



 男性性と女性性、陰と陽、プラスとマイナス。。。

 ラファエルは、バイソンを男性性、鹿を女性性と意味づけたそうですが、
 鹿の持つ「角」というものを、男性性の象徴と考える人も、いたりしますよね。

 例えば、「異なる二つのもの」がそこにあった時に、その見た目のイメージから、
 こっちが男っぽいな、こっちが女っぽいな。。。みたいに、、、
 そんな意味づけのようなものを、人々は先史時代から、なんとなく行って
 いたりしたのかもしれませんね。

 男と女、大人と子供、上と下、右と左、そして生と死などなど。。。
 そういうものは、自然の中にはいくらでもありますし。。。

 そうやって、一部の人がなんとなく意味をつけていったものが、
 いつしか全体に受け入れられるようになり、そして社会的なシンボルとなり、、、

 それが少しづつ私たちのジェネティック・マインドに積もりに積もって
 いくうちに、心の原風景を形成し出していく。。。

 そのうちだんだんと、ユングの言うような「元型」のようなものが、
 私たちのジェネティック・マインドの中に生まれてきたのかも。


 そしてそれは、、、
 今を生きている私たちにも、深いところで影響を与えている。。。


 ただ、、、
 今の人類のGMが、そうやって少しづつ形作られたものなのだとしたら、
 それが形成される以前の人類の意識って、一体どんな感じだったのでしょうね?
 
 それを、今の私たちが想像することって、かなり難しいことだと
 思うのですが、ちょっと、知ってみたい気がします。


 私が気になるのは、やはりあのショーヴェ洞窟の女性の下半身と
 バイソンの角を持つ頭の合体した絵です。


 actu_venus.jpg
  ※画像はこちらから


 これはいったい、どんな意味を持つ絵なのでしょうか。。。


 このような絵は、他の洞窟では全く見られなかったものらしいですし、
 その絵が描かれた場所というのがまた、ショーヴェ洞窟の中でも一番奥に
 ある洞室だったりして、、、

 しかもそれは、天井から吊り下がっているつらら石という、
 少し変わった場所に描かれていたりするのです。

 また、、、
 この洞窟は1994年までは完全に封印され、それまでは、誰もこの絵を
 目にすることができなかったという「事実」も、とても気になっています。


 女性と牛の角。。。

 ・・・と聞けば、「女神と有角神」という魔女の信仰を、ついつい
 連想してしまったりもします。

 以前、本物の魔女の人が、ウィッカのような新興宗教的な魔女宗ではなく、
 古くからの伝統的な魔女のルーツというものは、実は旧石器時代にまで
 遡るんですよ。

 と教えてくれたことがありましたが。。。


 たとえば、先史時代にはこういったヴィーナス像がたくさん作られて
 いたのですよね。。。


 20130403113136cf8.jpg
  ホーレ・フェルスのヴィーナス像

 
 201304031133471b9.jpg
  ドルニ・ベストーニスのヴィーナス像

 
 20130403113639673.jpg
  ヴィレンドルフのヴィーナス像


 こういった女性を模った先史時代の彫刻が、何を象徴しているのか
 ということについても、研究者たちの間では様々な意見があるみたいですよね。

 でも、マックス・ラファエルが、太古の壁画に「二元性」の意味を
 見つけようとしたことも、たくさんの研究者たちがヴィーナス像に
 様々な意味をつけようとすることも、、、

 もしすべてがGMの影響下で行われているものだとしたら?

 そこに刻まれている風景以上のものを、彼らはそこに見つけることって
 出来るのでしょうか?

 彼らだけでなく私達全員が、GM自体をしっかり理解しきらないうちは、
 その影響下から逃れることができずに、それ以上のものを見つける
 ことができないのではないだろうか。。。

 ・・・なんて、思ってしまったりもしてね。
 
 
 先史時代の「人間の像」というものは、どうして女性だけなのでしょうね?

 『忘れられた夢の記憶』の映画の中では、たとえばライオン像などは、
 男性性を象徴していると、ある研究者の方がおっしゃっていました。

 
 20130403123811efe.jpg
  ライオンマン

 
 でもどうして、男性の場合は人間ではなくてライオンの姿で表されて
 いるのでしょう??

 これは本当に、男性の象徴なのでしょうか?
 
 
 世界最古の都市遺跡といわれるチャタル・ヒュユクが、紀元前7500年の
 遺跡だと聞いた時は、その古さに驚きましたが。。。

 何万年前という先史時代のことを考えていると、チャタル・ヒュユクまで
 なんだか新しい感じがしてきていまいます(苦笑)

 あの遺跡からも女神の像は出土したり、牛をモチーフとした壁画や彫刻が
 見つかったりしていましたよね。


 チャタル・ヒュユク


 女性と牛。。。

 一体、何なのでしょうね?

 本当は。。。

Comment - 0

Latest Posts - -

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。