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ショパン 『ワルツ第10番 ロ短調 作品69-2』

 24,2011 15:57
 初めてショパンという作曲家を意識したのは、13歳くらいの時
 だったと思います。


 chopin.jpg
  (ドラクロワ画)


 その頃バレエの発表会で「レ・シルフィード」を踊ったのですが、
 その作品に使われている曲が、ショパンだったからです。

 レ・シルフィードの曲は、全てオーケストラで演奏されていますし、
 当時はそういった音楽に耳が慣れていたせいか、ピアノだけで
 演奏されるショパンのワルツやマズルカは、あの頃の私には物足りなくて、、、

 なのでショパンをじっくり聴く。。。ということは、あまりなかったのですが、
 あれからだいぶ歳を重ねたせいなのか。。。
 シンプルなピアノの響きが、今の私にはとてもとても心地よく響いてくるのでした。
 
 ショパンは、、、
 祖国が戦火に巻き込まれたり、若いうちから結核を患ったり。。。
 そういった辛い体験を通して、繊細であったろう彼はきっと、
 いろいろと苦悩を抱えこんでいたのではないでしょうか。

 そういったものが、ショパンの音楽全体に染みこんでいるようで、
 美しいメロディーの中に隠されたその「響き」が、この歳になった
 私の胸に、やけに響いてくるのかもしれません。


 ショパンの曲はみんな好きですが、特に忘れがたい曲があります。

 それは、ワルツ第10番、ロ短調作品69-2


 フランスの女流作家、マルグリット・デュラスの「愛人ラマン」という
 小説のラストシーンにこんな一説があります。


 そして、あの事件が起ったとき、星のきらめく空の下でショパンの音楽が
 突然鳴りひびいたとき、娘はこの船の上にいたのだった。

 それから彼女は泣いた、あのショロンの男のことを想ったからだった、
 そして彼女は突然、自分があの男を愛していなかったということに確信が
 もてなくなった、
 -愛していたのだが彼女には見えなかった愛、水が砂に吸いこまれて
 きえてしまうように、その愛が物語のなかに吸いこまれてきえていたからだ、
 そしていまようやく、彼女はその愛を見出したのだった、はるばると海を
 横切るように音楽の投げかけられたこの瞬間に。



 デュラス自身は小説の中で、この時のショパンがこのワルツだとは、
 言っていませんでしたが、ジャン・ジャック・アノー監督の映画の中では、
 このシーンで流れていたショパンの音楽は、この「ロ短調作品69-2」に
 なっていました。


 ショパンのこのワルツは1829年、彼が19歳の時に創ったものだそうです。
 ただこの曲は、あまりにも感傷的すぎる、、、ということでずっと
 封印されていたのだそうです。

 ショパンの死後、彼の友人であったユリアン・フォンタナによって
 出版された・・・とのことです。

 よかったですよね。この曲が埋もれてしまわなくて。


 いろいろな人が演奏するこのワルツを聴き比べてみましたが、
 その中で、私が一番しっくりくるなぁ。。。と感じたのが、
 アルトゥール・ルービンシュタインというピアニストの演奏でした。


 Arthur_Rubinstein.jpg


 調べてみると彼はショパンと同じポーランドの人で、しかも
 ショパン演奏の大家とも言われているような方だったという
 ことが解り、なるほど、、、と、納得してしまいました。

 これがルービンシュタイン自身のショパンの解釈なのか、、、
 逆にショパンの魂の叫びをそのまま表現するために、彼は
 自分を無にしていたのか。。。

 それともただ単に、私の脳内イメージとぴったり一致した
 だけなのか。

 でもとにかく、、、
 一番響いてきたのは、彼の演奏でした。


 

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