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個別記事の管理2011-09-29 (Thu)
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  『Le Pavillon』 アンリ・ル・シダネル 1909年


 少し前ですが、メルシャン軽井沢美術館に行ってきました。

 目的は、フランス人画家、アンリ・ル・シダネルの絵。

 この展覧会は後日東京にも来るそうなのですが、メルシャン美術館が
 今年の11月で閉館になると伺ったので、どうしても最後に行って
 おきたかったのです。


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 こちらの美術館の雰囲気は、私の理想でした。
 閉館してしまうなんて、寂しい限りです。

 けれどもその最後を飾る展覧会が、アンリ・ル・シダネルだったこと・・・

 それは私にとって、最高の贈り物になってくれたような感じがします。


 彼の絵、一目見て大好きになってしまいました。

 至るところに薔薇が描かれていて、、、
 薔薇好きの人にはきっと、たまらないと思います。

 ル・シダネル自身も、薔薇をこよなく愛していた人だったそうです。


 アンリ・ル・シダネル(Henri Le Sidaner 1862-1939)は
 20世紀初頭に活躍したフランスの画家です。モネ、ピサロ、
 スーラなどと同時代を生き、印象派、新印象派など様々な
 芸術運動を目撃しながらも、同時代の芸術的な動きとは距離を
 おいて独自の画風を発展させました。

 1862年にインド洋のモーリシャス島で生まれ、18歳でパリにでて
 アレクサンドル・カバネルのアトリエで数年間学んだあと、
 1939年第二次世界大戦勃発の数週間前に亡くなるまで“薔薇の庭”
 “木漏れ日”“ガーデンテーブル”“夜の森”“夕暮れに
 家々の窓から漏れる光”など身近な題材を情緒的なタッチで描きました。

 どこか内省的でありながら穏やかな空気感を持つ作風は当時
 大変な人気を集め、現在でも世界中の美術愛好家を魅了しています。

 1989年に行なわれたマルモッタン・モネ美術館(パリ)での
 大規模な個展を中心にル・シダネルの展覧会は近年ヨーロッパで
 頻繁に開催されてきましたが、日本では国内コレクションの
 常設展などで数点が展示されるに留まり、回顧展の開催が
 長らく待たれていました。

 本展はル・シダネルの曾孫で美術史家のヤン・ファリノー=
 ル・シダネル氏の協力により油彩を中心に初期から晩年に
 いたるまで、主にフランスの複数の美術館が所蔵する60余点で
 構成され、その画業を本格的に紹介する日本では初めての回顧展です。

 ル・シダネルの作品は、時代や文化を超えて観る者の郷愁を
 優しく刺激する、普遍的な魅力と暖かさに溢れています。
 身近なものを描いた彼の作品は、平凡な日々の生活の中に
 あってもほっとする一瞬の「小さな幸せ」を感じさせてくれます。
 今の時代においても新鮮な輝きに満ちたル・シダネルの作品を
 どうぞご堪能ください。

 (メルシャン軽井沢美術館サイトより転載)



 アンリ・ル・シダネルの絵は、どれもホンワカとした雰囲気を
 漂わせていて、彼はきっと、とても優しい人柄だったのだろうな、
 と感じさせてくれます。

 そして、ミストがかかったように、全体がぼんやりと霞んでいる
 ところが、なんともいえなく神秘的で。。。

 夜の家を描いたものは、どれも窓の部分に鮮やかなオレンジ色が
 使われていたことが、なんだか印象に残りました。

 家の中はおそらく、明るくそして温かく。。。
 そこで家族みんなで楽しく過ごしているのだろうな、と想像してみたり。

 
 東京に来た時、もう一度行ってみたいなと思ってしまうくらい
 大満足の展覧会でした。

 けれどももしかすると、軽井沢のあの美術館であの絵を観るという
 体験が、私にとっては至福のひと時だったのかもしれません。。。

 
 ここに載せた絵は、実は今回の展覧会では展示されていません
 でしたが、とてもお気に入りなので。。。

 ル・シダネルの絵は、今後も少しづつ、ここに飾っていきたいな。。。
 と、思っています。。。


 シューマン「月の夜」
 
* Category : 絵画
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