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砂の話

 27,2007 23:11
 イドリース・シャーの「スーフィーの物語」の本をパッと広げて出てきた
 物語を読んだら、なんだかその言葉がとても気になってきました。。。


 
スーフィーの物語―ダルヴィーシュの伝承 (mind books)スーフィーの物語―ダルヴィーシュの伝承 (mind books)
(1996/07)
イドリース シャー

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 その物語の一部をご紹介します。。。


 「砂の話」

 はるかかなたの山々にその源を発し、さまざまな土地を流れてきた小川が、
 ついに砂漠と出合った。小川はこの砂漠も、それまでに克服してきたすべての
 障害物と同じように通り抜けようとしたが、砂の中へ流れ込むと同時に
 吸い込まれてしまうのであった。

 
 この砂漠を渡ることが自分に課せられた務めであると信じていたにもかかわらず、
 小川にはもうそれ以上、先へ進む道はなかった。

 するとその時、砂の中から次のような囁き声が聞こえてきた。

 
 「風は砂漠を渡ってゆける。」

 
 小川は反論した。

 「風が渡ってゆけるのは空を飛べるからであり、私の場合は砂にぶつかって
  吸い込まれるだけだ。それが私の運命なのだ。」

 
 「これまでのやり方で突き進んでいっても、ここを通り抜けることはできない。
  いずれ消滅してしまうか、沼地になるだけだろう。目的地に辿り着きたいのなら、
  風に運んでもらわなければならない。」

 
 「しかし、そんなことが、いったい、どうやってできるというのだ。」と小川は思った。

 
 「風の中に溶け込むのだ。」と砂が言った。

 
 この考えは小川には受け入れ難かった。何かに溶け込んだことなど、これまでに
 一度もなかったし、自分の個性を失いたくはなかった。

 それに、一度自分を無くしてしまったなら、ふたたびもとの姿に戻れるという
 保証がどこにあるというのだろう。

 
 「風には、水を持ち上げて砂漠の上を運び、地上に降ろす能力がある。
  水は雨となって落ち、ふたたび川になるのだ。」


  「でも、その話が本当かどうか、たしかめようがないじゃないか。」

 
 「この話は真実であり、もし信じないのなら、おまえは沼以上のものにはなれないし、
  沼になるのでさえ何年もかかるだろう。そして、明らかに沼は、小川とはまったく
  違った存在だ。」

 
 「いまのままの小川でありつづけることはできないのか?」

 
 「いずれにせよ、おまえはいまの自分でありつづけることは出来ない。おまえの
  本質が運び去られてしまうからだ。やがておまえは、ふたたび小川になるだろう。
  自分の本質について何も知らないので、おまえはいまだに小川という存在で
  ありつづけているのだ。」

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